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10/13 生駒山 ハイキング

  • 執筆者の写真: MONDO1 GOOD
    MONDO1 GOOD
  • 2024年10月14日
  • 読了時間: 8分

生駒山は、遠くから見て山の上にアンテナが立っていて、大阪 京都 奈良の人にとって身近な山です。あまり登山で登る機会がなかったので、企画しました。

コースは、当初の予定を少し変更して、宝山寺を経由して生駒山上遊園地を目指すコースです。


少しリサーチしてみると、生駒山は歴史的に少しヤバい場所だったようです。

2000年以上前には、初代天皇の神武天皇が九州から関西地方に進出してきますが、その東方遠征部隊が 地元の豪族の反撃にあって足止めをくらった場所が生駒山の麓近くということで、生駒を越えていくのはなかなかハードだったようです。600年代には、人が近づきにくい場所で鬼がでるという噂のある山だったようで、山で修行をする修験道の開祖の役行者が鬼退治をしたという伝承があったり。また弘法大使も修行をしたとされる岩屋があったり。今よりももっと神聖で畏れ多い山だったようです。


古い時代には、大阪市の住吉大社に関係する神南備山(神が鎮座する場所)だったようです。地理的な位置関係は住吉大社、生駒山にある天照大神高座神社、信貴山法隆寺が一直線に並ぶ」ように配置されているそうです。出典:https://www.zero-position.com/entry/2022/06/14/173000

当時の信心深い人達の方角のこだわりは、すごいです。


阪奈道路も第二阪奈道路も当然になくて、奈良に都がおかれたころ、知る人ぞ知るヤバい国道 - 「暗峠」の道が開通されたようですが、当時の生駒山は大阪と京都・奈良を東西に分断をして、今よりもっと大きな存在感があったようです。




生駒駅の中央改札に9:30 集合。


生駒駅は、生駒山系の東側の麓にあり、狭い平地を有効活用する必要からか、複雑で立体的な造りをしています。高架や複合施設が密集しています。


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駅構内にあった案内板に、隣接する施設の案内がありました。

いろいろなおしゃれなお店もあり、面白い駅だなと感じます。


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駅の近くに、昔ながらの商店街がありました。

「ぴっくり通り」→ ネット情報では「ぴっくり」という名前の由来は不明とのことです。ノリでつけたんでしょうか?


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「駅前南商店街」は、昔ながらの雰囲気と新しいお店の両方を楽しめました。


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生駒駅に隣接するケーブルカーの「鳥居前駅」のそばを通っていきました。

# 鳥居とは、この駅の近くに「宝山寺」の一の鳥居が建っていたからということのようです。生駒駅のロータリーのところに、「宝山寺」の文字が見えます。


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最古のケーブルカー 大正7年

大正7年ケーブルカーが敷設されます。宝山寺へアクセスするためだったようです。

写真の青色部分を歩いて登っていきました。かなり狭い道だなぁと思い歩いていましたが、やはり当時から道はあまり広くないです。今は道沿いに家が並んでいますが、当時はまったく家が建っていません。時代の経過を感じます。


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駅構内に今のケーブルカーが停車していました。


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小学生たちの絵が飾ってありました。

生駒市にとって地元の重要な歴史の一部であるようです。


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宝山寺へ

「麓から続く参道の階段は奥の院まで含めると1,000段余り」あるようで、下りにはこの階段を下りましたが、この階段は本当に長いです。歩くとケーブルカーを敷設した理由がよく分かります。(「 」- Wikipedia引用)


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宝山寺は、真言宗系の寺院で、不動明王さんと、歓喜天(かんぎてん)を祀っていました。参道脇には、信仰者から寄進された多くの灯籠が並んでいました。



非常に精巧で美しい塔が建っていました。

奥に「般若窟」があります。修験道の聖地。


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本堂に参拝しているときに、本堂の中で炎が見えました。護摩木を焚いていたのでしょうか? またちょうど仏僧がお馴染みの服装で、法螺貝(ほらがい)を吹き始めました。


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美術品のような意匠の仏教の調度品が、あちらこちらにありました。


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絵馬のデザインがすごく特徴的です。

「心」の文字に鍵をしています。煩悩を断ち切るための願いを叶える特別の意味があるようです。

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宝山寺は本堂→七福神→岩屋の般若窟→大師堂と順番に参拝をしました。

その後 登山道へ戻ります。




観音様の首飾り- お花「秋海棠」

大師堂の隣の脇道に、見慣れない綺麗な花が咲いていました。

参加メンバーの一人が 携帯のグーグルレンズで調べるとすぐ分かりました。便利な時代です。「シュウカイドウ(秋海棠)」という花で、観音様の首飾りである「瓔珞」(ヨウラク)に似ていることから「ヨウラクソウ」とも呼ばれているようです。

気の利いたお方が植えられたんでしょう。お洒落です。


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生駒山上遊園地へ

境内から登山道に復帰すると、すぐ側をケーブルカーが走っていました。

私たちはのんびり登山道を歩いて登りました。


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生駒駅を出発して2時間と少し、ようやく生駒山上遊園地に到着。

遊園地とケーブルカーの駅はほぼ直結しています。

かなりさびれているのかなと思っていましたが、駅はとても綺麗に改修されていました。


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入園するだけなら無料です。

園内のアトラクションは、リニューアルや整備が行き届いていました。

10月ということもあって、ハロウィン風になっていました。


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たくさんの人が来園していました。


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歴史が古い飛行塔 95周年とのこと。


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YAMAPでの生駒山のピーク(一等三角点)は、アトラクションの敷地内でした。

機関車のレールの中にありました。


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生駒山 642M


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昼食

遊園地内の芝生内で、昼食をとりました。

たくさんのファミリーがいて幸せ溢れる空間でした。1時間以上 取りとめもないような あるような話をしていました。


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星の広場展望デッキ ー 絶景スポット

遊園地内にある 星の広場展望デッキ https://maps.app.goo.gl/QKgo8zfXUX3PfaJg6

こちらからの展望は素晴らしかったです。大阪方面は大阪湾まではっきりと、淡路島や六甲山もよく見えました。



京都盆地を眺めて、京都タワーを探しました。奥に愛宕山が見えます。

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昼食をかなりゆっくり過ごしたせいで、帰りはお二人が急いでケーブルカーで下山。

残りのメンバーは、宝山寺に通じる参拝道の1000段以上もある階段を下り、生駒駅へ向かいました。


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こちらの階段は、令和2年に整備完了と案内がありました。

- 少し調べると、20年がかりの大工事だったようです。



昔の石段はこんな感じ。


 出典:生駒市

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宝山寺に通じる参拝道の石畳の階段はかなり長いです。関西にこんなに長い階段は他にあるだろうか?と思うくらい長いです。登りに使わなくてよかったなと感じます。途中遭遇したハチに怯えながら、ゆっくりと歩いて無事に生駒駅まで到着しました。




最後に

生駒山は 大阪からも反対側の奈良や京都からもいつも見えている山です。阪奈道路や163号線を通って、大阪-奈良間をよく行き来することがあるけれど、あえて登ろうと思わなかった山です。

調べてみると、大昔、神話時代には鬼が住むと畏れられ、修験者が修行をする神聖な山として一般の人には近寄りがたい山だったようです。住吉大社の神力が及ぶ範囲として考えられて信仰の対象の側面もあったようです。

江戸時代に宝山寺が中興され、約100年前に宝山寺行きのケーブルカーが通り、その後11年して生駒山上遊園地が開園。現在の生駒山の山頂は、幸せなファミリーがたくさん訪れます。今回訪れた 宝山寺や山上遊園地について、時代を経過して山の印象や人々の関わり方が随分と変わってきたことが興味深いです。

町中から見上げると、アンテナが立っているそこそこの高さの山という印象です。だけど 昔は鬼が住むと恐れられた山でした。今は人生謳歌真っ只中のファミリーが訪れる幸せいっぱいの空間があります。生駒山は関西の人にとって幸せのシンボルという一面もあるのかもしれません。ほとんどのメンバーが小さい頃に遊園地に来たことがあったり、子供を小さい頃に連れてきたことがあると言っていました。お化け屋敷の前で子供が怖がっていた話を楽しくしていた人もいました。いまさらですが、関西には枚方にはひらパー、生駒には山上遊園地、地元の名前が付いた歴史の古い遊園地があります。

生駒のケーブルカーは、日本で最初に大正7年開業したそうで、現在生駒山上遊園地は、来園者が少ない冬季(12月〜3月中旬)は休園しているみたいです。ケーブルカーと山上遊園地の歴史は、この先も続いてほしいと思います。

当たり前すぎて特に登山では意識しない山だった生駒山ですが、今回のハイキングでは、関西の幸せスポットの一つであると再認識をしました。USJは楽しいのかもしれないけれど、町中のほぼどこからでも見える生駒山上遊園地、存在感では決して負けてはいない。エンタメ施設だけど、ノスタルジックを楽しめるのは希少だなと、今回は強く思いました。

下山して生駒駅に戻って解散をするときに、現在阪神が優勝争いをしているようで試合結果を気にしているメンバーがいました。私は阪神ファンではないですが、阪神みたいに関西人だから共通に応援できるもの、誇れるものや、地域土着の文化的なものは守っていけるのか?能登地方の災害の対応などを見ていると、びっくりするくらい簡単にいろいろなものを忘れて失っていくんじゃないかと少し暗い気持ちになります。

楽しかった思い出の場所は、時間の経過とともに違った楽しみ方ができます。大阪、京都・奈良の方にとっては本当に身近な山ですが、アンテナだけでなく、山頂に思い出の幸せスポットがあることを理解し眺めると、より愛着を感じ愛でる山に感じられます。


今回参加いただいた皆さん ありがとうございました。





 
 
 

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